山の守り神かも?畑道で目が合った“あの動物”

山の守り神かも?畑道で目が合った“あの動物”

畑に向かう、いつもの山道。
ふと前方に視線をやると、道の真ん中に静かに立っていたのは――ニホンカモシカでした。

その場から一歩も動かず、こちらをじっと見つめるその姿。
目が合った瞬間、思わず息を呑み、足が止まりました。
こちらも動かず、ただただ見守るしかありませんでした。

まるで、山の奥にひっそりと佇む「シシ神様」に出会ったかのような、そんな不思議な感覚。


農業をしていると、こんな出会いもある

農業は、自然と向き合い、自然と共に生きる営みです。
季節の移ろいを肌で感じ、風の匂いや土のぬくもりを知る。
そして時に、こうした思いがけない出会いがあることも――
それは、農業という仕事の大きな魅力のひとつです。

自然の中で働いていると、人間が自然に「お邪魔している」存在であることを実感します。
この日出会ったニホンカモシカも、「ここは私たちの山だよ」と、静かに語っているように感じました。


ニホンカモシカは「特別天然記念物」

この不思議な動物、ニホンカモシカは日本の特別天然記念物に指定されています。
日本固有の哺乳類で、森林に棲むその姿はどこか神秘的。
普段は山奥でひっそりと暮らしていて、人里に姿を見せることは多くありません。

だからこそ、こうして出会えたのは本当に貴重な瞬間でした。
ただの野生動物ではなく、どこか「山の守り神」のような存在に思えてなりません。


自然とともに生きるということ

農業には、大変なことも多くあります。
天候に振り回される日もあれば、収穫が思うようにいかない年もあります。
でも、その一方で、こんな心を打つ出会いや、自然の美しさを感じられる日々もあります。

人と自然が向き合い、時に語り合い、支え合いながら生きていく――
それが、私たちが目指している農業のかたちです。

これからも自然と調和しながら、作物を育てていきたいと思います。
また、あの“山の守り神”に会える日を楽しみにしながら。