【TPPで季節関税が撤廃】オレンジはこれから安くなる?国産みかんへの影響は?
- 2025年12月1日
- Posted by: hidamarifarm
- Category: 陽だまりファームblog
2025年12月1日、TPP(環太平洋連携協定)の合意内容に沿って、アメリカなどから輸入されるオレンジの 季節関税がすべて撤廃 されました。
これまで、日本では国産みかんの最盛期である 12月~3月だけ関税が高くなる仕組み があり、この期間に入ってくる輸入オレンジには割高な税率がかかっていました。しかし、そのルールが今回ついに終了し、この時期のオレンジも 無税で輸入できる ようになりました。
■ 季節関税ってどんなもの?
国産みかんと輸入オレンジが同じ時期に市場でぶつかるのを避けるため、季節ごとに輸入品の税率を変える制度が「季節関税」です。
特に冬場は、国産みかんが一番多く出回る時期。国内の農家を守る意味合いもあり、輸入オレンジには高い関税がかけられていました。
それがTPPの発効後、少しずつ引き下げられてきましたが、ついに2025年12月1日で 完全ゼロ になりました。
■ 輸入オレンジの値段は下がるの?
「じゃあ、オレンジが安くなるの?」
と気になる方も多いと思います。
関税がなくなれば、その分コストが下がるので 値下がりする可能性はあります。ただし、実際の価格は為替相場や輸送費にも左右されるため、一概に「必ず安くなる」とは言えません。
とはいえ、スーパーの売り場ではこれから少しずつ価格に変化が出てくるかもしれません。
■ 国産みかんとの関係はどう変わる?
今回の関税撤廃で最も影響を受けるのは、やはり国産柑橘です。
冬場のオレンジが手頃になれば、消費者の選択肢は広がります。特に外食産業や加工用では、価格の安い輸入品が増える可能性があります。
ただ、国産みかんには 鮮度の高さ・味のバランス・産地の物語性 など、価格だけではない強みがあります。改めて「国産ならではの価値」を伝えていくことが大切になる時代です。
■ これからの柑橘業界はどうなる?
今回のようなルール変更は、農業にとって節目となる出来事です。
これからは、
- 国産ならではの品質や安心感をどう伝えるか
- 生産者自身がブランドを作っていくこと
- 直売所・オンライン販売などの新しい販路の活用
- 高付加価値の加工品づくり
といった取り組みが、より重要になっていくと感じています。
■ まとめ
TPPにより、2025年12月1日から輸入オレンジの季節関税が撤廃されました。これまで国産みかんの時期だけ高かった税率がなくなり、輸入オレンジがこれまで以上に手頃になる可能性があります。
市場の状況は変わりますが、国産柑橘には変わらない魅力があります。
これからは“安さ”だけではなく、“選ばれる理由”をどうつくるかが鍵になりそうです。
